プリンセスわかさは
平成20年1月16日〜平成20年3月16日の期間で
法定点検及び大改造を行いました。
以下、改造後の状況についてまとめました。
それにしても、就航してまだ４年目ですよ。
今回なくなった客室もトイレもホールもどれもまだ新しくて綺麗だったのに
もったいないですよ・・・。
そして、小さいながらも全体的に良くできたいい船だな〜と思っていただけに誠に残念です。
本当に必要な改造だったのでしょうか？
なんでこんなことになってしまったんでしょう？
１階
カーデッキの「天井」がやたら高くなりました。
赤い線は以前の天井のラインです。
こちらは改造前のカーデッキです。（この画像はおか爺さん提供です）
天井が高い分カーデッキがすごく明るくなりました。カーデッキが明るくなった分客室（特に２階）は狭くて暗くなりました。箱付きのトラックは奥の方まで入ってくることができるようになりました。
今回の改造の最大の目的は高さのあるトラックやバス等を運べるようにするのが目的だったらしいのですが・・・。
２階（改造後も「エントランスデッキ」ということです。どこが！（爆））
カーデッキ天井を高くするために２階客室、ホール、トイレ等全てがなくなりました・・・。
カーデッキから２階に上がって右側を向くと
これまでエントランスホール、案内所、３階への螺旋階段、トイレ、客室Ｅ、客室Ｆ（女性専用客室）、ペット用部屋等プリンセスわかさを強く印象づける場所があったところがなんと！壁とドアだけになってしまいました。恐ろしく窮屈な印象がしました。右側のドアが職員食堂、左が空調室です。
改造前のエントランスホール、案内所、螺旋階段（この画像はおか爺さん提供です）壁の奥にこのような場所があったなんて信じられません・・・。
改造前のエントランスホール（この画像はおか爺さん提供です）混雑しているときや入出港時にはここも賑やかだったなぁ〜
改造前の女性専用客室F（この画像はおか爺さん提供です）これからはこのような気の利いた部屋もありませんので、女性も男性と一緒の狭い船内で居場所を探してうろうろと・・・。１階カーデッキからの階段を上って左を向くと
これまでどおり船首客室Dがあります。改造前は乗船して最初に見える部屋で，３方が見渡せる明るい部屋なので大変賑わっていた客室ですが、この階にはトイレがない上入り口周辺が狭くて暗くなったので人は自ずと３階に流れていきます。
この部屋の出入り口ってこんなに狭かったっけ？
客室Ｄから後方を見ると・・・
あの明るくて広々としたお洒落なホールはもう二度と見ることはできません・・・。ほんと悲しいよ・・・。
改造前はトイレは各階にありました。「お手洗いは３階中央にございます。」ってこの船は確かバリアフリー船だった筈・・・。ちなみにお手洗いが２階にしかないのは「はいびすかす」です。
はいびすかすは、元々輸送船だった船を人も載せることができるように改造したから、納得できるんです。
プリンセスわかさは、「バリアフリー対応貨客船兼自動車航送船」じゃないですか？
エレベーターがあるから一応バリアフリー？海が時化てるときはエレベーターは使用禁止になりますけど・・・。
時化ているときには２階客室は避けた方がいいと思いますよ。トイレに行くのが危険です。
改造前の２階トイレです。（この画像はおか爺さん提供です）２階のトイレの方が３階のトイレよりも広くてゆったりしていたんですよね・・・。３階（これからは３階がメインの客室となります）
これまでの螺旋階段とは異なり、狭くておもいっきり急になった３階への階段を上ると、
２階との連絡階段を３階から写しました。ここには私が愛用していた長いすとカウンターがあったんだけどな〜。
この狭くて急な階段をほとんどの乗客が利用することになりますよ。
先述したとおり、船が揺れるときに２階客室からトイレにいくときは，この階段を利用するしかありません。
これまで人に優しいバリアフリー船だっただけにこの差が信じられませんよ・・・嘘だろ・・・。
この位置から左手には
２階ホールにあった位置情報システムとこれまで案内所奥の壁にあったコスモラインのプレートがありますよ。こんなに間近に見ることができるとはっ！
で、先ほどの位置から後を見ると・・・
じゃーん！！新しい案内所です。思いっきりこぢんまりとしたものになりました。
「INFORMATION」の文字も思わず見過ごしてしまいそうです。
いくら赤字だからといっても、これではあんまりだよ・・・。
客室やトイレ等必要なものにゆとりがなくなった分
乗務員さんに文句言う人が増えそうです・・・。
すみません
私もたまらず事務長さんに「大部狭くなっちゃったんじゃないですか？」と言ってしまいました。
乗務員さんが決めた改造ではないだけに、
乗客と直接対応しないといけない乗務員さんたちはどうしようもなく哀れです。
３階後方から前方を写しました。改造前はプロムナードホールという吹き抜けになっていましたが、今では床があるだけです。あ、今でもプロムナードホールと呼んでいましたっけ。
「お手洗い」はこの１か所しかありません、これまで２か所にあったものがここにしかないということになると非常に使い勝手が悪く感じるようになりました。トイレに置かれた生け花も手が回らないのかしょんぼりと枯れかかっていました。
改造前に綺麗だなと思っていたホールの天井のLEDの光が虚しく見えました。
ホール天井には九州、種子島屋久島がデザインしてあるのですが，こんなに近くから見て一体何人の人が気づくのかな？
張り直した場所の床の模様が違っていますね・・・。
船は確かに「改造」されたことになりますが、このような改造を施すと，基本設計を根本から崩し、トータルなデザインと乗客の利便性をすっかり「破壊」してしまうのだなと思いました。
今回の改造は、製造元であるヤマニシで行ったと聞いています。
当初の設計をした人たちが、どういう思いでこの改造を行ったのか尋ねてみたい気持ちです。
客室は、実質３階後方の客室Ｃがメインになりました。結局まともな客室は客室Cしかありません。
客室Cは、団体客があるときには貸し切りになったりもしていましたが、これから団体客が乗船する時はどうするんでしょう？
稼働率が極端に悪い特別室は、相変わらずそのまま存続しています。この部屋こそなんとかするべきでしょうに・・・。
年末年始、ゴールデンウィーク、夏休み等乗客が多いときは３階に人が溢れそうで恐ろしいです。
「プリンセスわかさ」って一体どういう船だったのでしょう・・・orz
改造前のプロムナードホール（この画像はおか爺さん提供です）このような素敵な場所が単なる床とカーデッキの空間になってしまったとはあまりにもったいない・・・。番外編
改造前はペット用の部屋もありましたが、どこに行ったのかな？
こちらです。階段室という札がついていますがここがペットルームです。改造前はこのドアの奥に階段があり、２階エントランスホールに降りることができました。
ここが新しいペット部屋です。ペットも３階まで上らないといけなくなりました。
悲しい改造後の船内図です。２階エントランスデッキに注目！
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